真珠の歴史 養殖 煌びやかな宝石
真珠は、クレオパトラも愛用していたのですから2000年以上前から愛されてきた歴史のある宝石で、日本では養殖真珠が人気の宝石であり、世界でも高貴な宝石として知られています。
現在は養殖真珠が主流ですが、もともとは天然で採れていたものなので歴史は古く、日本では縄文時代までさかのぼることができます。
真珠にまつわる有名なお話として100年ほど前に、まだ養殖技術がなく、天然真珠のみしかないために希少価値が高いころ、ニューヨークの富豪がカルティエから天然真珠の首飾りを購入します。
当時はひとつひとつ形の違う、現在でいうバロックを何十個もつなぎ合わせたゴージャスなもので、カルティエのお店のメインのショーウインドウに飾られていたのです。
正確には購入ではなく、何と富豪自身が持っていたニューヨークのビルと交換してしまうことになるほど欲しかったということなのでしょう、その富豪の奥さんは・・ジョセイのパワーはすごいです・・・。
ところが数年後に、真珠を養殖する技術が確立するようになったために真珠の価格は一気に下降していくことになってしまうのです、それまでは一部の富豪のみが所有できる宝石だったのですが。
なお、その養殖技術は御木本真珠本店の貢献など日本が大きな役割を担っていました。
ところで、交換したそのニューヨークのビルは、現在、カルティエのニューヨーク支店になっているとのことです。
訪れる機会があるときは、そういう歴史やドラマのある建物と思って見ていると、また違ったお店の雰囲気を醸し出すかもしれません。
そして、宝石の歴史は、新しい発見やエピソードを織りなす人間の歴史でもあるんですね。