フランス王室の財宝 簡単に盗まれた財宝


フランス王室の財宝 世紀の盗難事件

 

フランス王室の財宝

隙だらけ

1792年の秋、晴れた月曜日の昼下がりにフランスの有名な、怪盗ポール・ミエットが、素晴らしい宝石ジュエリーを始めとしたフランス王室の歴史的武具や家具などが公開されてるのを見学に来ていました。

 

正確には見学ではなく”下見”に来ていたのですが。

 

それらは、フランス王室が数百年に渡って収集した財宝であり、普段はパリの国有家具調度保管庫に収められているもので、高価な資産的価値の高いものばかりです。

 

しかし、この保管庫には警備上の問題があり、そのためフランス王室の国王親任官であるティエリー・ド・ヴィル・ダヴレーは、安全上の問題を事あるごとに政府に指摘していたのですが、その対策を検討している時に事件は起こります。

 

世紀の窃盗

ポール・ミエットが下見してから数週間後、彼の率いる一団が夜の11時過ぎに現場に向かって、一団が到着すると、まず、見張りを立てて、ミエットともうひとりが保管庫の2階によじ登って慣れた手つきで窓ガラスを破ります。

 

ふたりは、中に入ってロウソクの火を頼りに辺りを見回しながら、チン陳列ケースに整然と並んでいる光り輝く宝石ジュエリーを見つけて、ケースをこじ開けてから片っ端からポケットに突っ込み始めたのです。

 

それが終ると、今度は別の宝石棚を探し、そこには有名な”サンシー・ダイヤモンド”など、さらに高価な財宝が仕舞われていました。

 

そして、当時はフランス王室の所有としては非常に珍しいものであった、本物のルビーも80個以上盗まれ、その中には25000フランの価格が付いた24カラットの大きなルビーも含まれていたのです。

 

なお、これらのいくつかは後に、窃盗団が盗んだものを分配したセーヌ川の土手で見つかっていて、後にサンシー・ダイヤモンドもフランス王室に返却されています。

 

不幸中の幸い

この事件で、フランス王室の宝石ジュエリーの大半が永遠に消えてしまったのですが、幸運にも窃盗団が見逃してくれたものがいくつかあり、その中で、大きさでも品質でも世界で1.2を争うであろう135.8カラットもある見事なサファイアがありました。

 

素晴らしく純粋で素晴らしいサファイアは、フランス革命後の戦争資金を調達するための抵当にも入れられて政府のために活躍し、後に博物館に収められました。

 

このサファイアは、ルイ14世が「フランスの栄光のために」と宝石商人から以前に購入したものだったのです。

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