宝石物語 日常のストーリー


流れ星にお願い


いつものように、愛莉とママは夕ご飯の用意をしていて、そんなときは、ママはいつもパパのことをお話ししてくれます。


パパはママと出会ったころからとても優しい人で、愛莉が生まれたときもとても喜んでくれたそうです。


そして、パパがお休みのときは、いつも愛莉といっしょに遊んだりたくさんの事を教えてくれます。


宝石物語

この間もお誕生日にくまさんの指輪をプレゼントしてくれました。


この前も、愛莉が悲しくて泣いていると、パパもとても悲しいよと言っていっしょに泣いてくれます。


でも、パパはいつもお仕事をしているので夜遅く帰ってきたり何日も帰ってこないときもあります。


なので、いつもはパパとあまり会えません。


ママはパパからもらったお星様のネックレスをいつもしています。


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だから、私もお星様にお願いします。


今日もいつものように、窓からお星様に向かっていろいろなお願いをしていたらスーッと流れ星が見えました。


ママに教えてもらったように、流れ星が出ているときにお祈りするとお願いが叶うと言っていたので、私は目をつぶって、
”お星様お願いします、パパのお仕事がうまくいきますように、早く帰ってきますように、どうかお願いを聞いてください”と、お祈りしました。


そして、愛莉が目を開いたときには、まだお星様が消える前だったので願いが叶うと思いました。


ちょうどその頃、愛莉のパパは重そうなカバンを脇にかかえて汗を噴き出しながら走っていたんです。


カバンにはたくさんのお金が入っているので、それを取られてしまったらママや愛莉はどうやって生活をしたらいいいのでしょう。


しかし、


「おい、止まれ!、止まらないとたいへんなことになるぞ」


と愛莉のパパの後ろを大男が拳銃を手に持って怒鳴りながら追いかけてくるではありませんか。


パパは重たいカバンを持っていて早く走ることができないので、大男はすぐ近くにまで迫ってきました。


”このままでは追いつかれてしまう!”


と思った次の瞬間に、突然、大男はパッタリと倒れます。


まったく動かなくなったので、パパはゆっくりと戻りながら近寄ってみると、大男のおまわりさんは頭から血を流して気を失っていたのです。


そして、その横には隕石のかけらのようなものが落ちていました。

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