ルーペの使い方 しっかりと宝石を見る方法
ルーペを正しく見ることができれば、宝石の欠けやインクルージョン(内包物)がどういうものか、しっかりと観察して把握することができます。
また、ルーペの使い方をマスターすれば、細かいものを見ることができる拡大鏡として活躍することもできます。
一般の宝石商は10倍のトリプレット(3層)レンズを使用していて、Webでも簡単に手に入れることができると思います。
10倍のルーペで見る範囲の内包物が宝石業界の基準にもなっていますので、10倍で見ることできないようなインクルージョンは基本的に存在しないという考え方にもなっています。
さて、そのルーペの見方は、
Step1
どちらかの手の親指と人差し指でルーペの枠の部分を持って、もう片方の手の人差し指と中指の間などに宝石を置くようにのせます。
Step2
ルーペを持った手の人差し指の付け根あたりを額(おでこ)に触れるように固定します。
Step3
ピントの合わせ方は、宝石を持った手を微妙にルーペに近づけたり離したりして調整します。
※手や指の位置は人によって変わりますので見やすい位置はご自身で探してください。
ルーペで見えることは、
・宝石の内包物
・カットのバランスやカッティング技術
・面の欠け、カットのエッジ(角や縁)の欠け、ひっかきキズ
・充填や含浸などの内包チェック
インクルージョンは小さければ小さいほどひととおり見ただけでは気づかなかったり、見たと思って錯覚したりする場合もありますのでゆっくり、しっかり見る必要があります。
小さなものは、ゆっくりと見ていかないとインクルージョンを見逃してしまうときがありますし、内包部分の前後左右や全体を正確に見るのは宝石商でもかなり神経を使うものです。
なお、ルーペは宝石に限らず日常でも重宝するときがあると思いますので、安価でもひとつ持っていると便利です。