ブラックダイヤモンドとブラックスピネルの種類の違い 見分け方
ブラックダイヤモンドとブラックスピネル(オニキスなど)の種類の見分け方ってどうしたらいいでしょう。
誰かが、黒くて細いネックレスをしているのを見かけたときにブラックダイヤモンドなのか、それとも違う種類のストーンなのか見ただけでは見分け方が難しくてなかなか正確な判断ができないと思います。
それに、ブラックダイヤとブラックスピネルは両方ともコーティングされているので見分け方がとても難しいんです。
上の写真はブラックダイヤモンドとブラックスピネルという違う種類のジュエリーを同じ条件で撮影したものです。
どちらがブラックダイヤモンドか分かりますか。
正解は左側です。
見分け方は、左のほうがカット部分に反射しているライトの光が明るくて鋭い光を放っていますが、それに対して右側は全体的にぼんやりした明るさになっています。
この光の種類の違いは硬度によるもので、ダイヤモンドは宝石のなかでも一番硬いのでカット面を鋭く磨くことができ、ダイヤモンド特有の硬さが見分け方としても宝石の輝きとしてもたいへん重要なものになります。
ダイヤモンドのような硬さがあると、原石をカットしたときにカット面やエッジ(カット面とカット面の境目)を鋭くできるので、たくさんの光を反射することができるので明るくなります。
そして、ブラックスピネルはダイヤモンドと比較して柔らかい(面がザラついています)ので鋭さが鈍くなります。
ではなぜ硬いと光が鋭くなり、柔らかいと光が鈍くなるのでしょうか。
それは、宝石の種類のなかでダイヤモンドは一番硬い宝石ですので、宝石の中で一番表面を平らにきれいに削ることができるためにカット面が滑らかでツルツルにすることができますが、ブラックスピネルは柔らかいためにダイヤモンドと比較してカット面にザラザラが残ってしまいます。
あくまで目では見えないミクロの世界のことですが、硬いほど表面を平たくツルツルにすることができます。
例えば、家の床でも自動車のボディでも磨いていないとほこりなどが表面に着いて輝きは抑えられてしまいますが、磨き上げて表面をきれいにしてあげると光を反射してきれいになり、宝石の場合は硬ければ硬いほどきれいにツルツルにできるのです。
ただし、この輝きの種類の違いというのは一般的には並べてみると分かるという相対的なものですので、一方だけを見分ける場合は経験が必要かもしれません。
なお、ダイヤモンドであってもきれいにカットしなければ輝きはありませんので、ダイヤモンドの硬さをきれいにカットする技術がなかった時代には、水晶などと同じか加工技術がたいへんなためにかえって価値のない時代もあったんです・・。