アレキサンドライト キャッツアイ 宝石 クリソベリル
4種類の個性あふれる宝石
クリソベリル種には、アレキサンドライト、アレキサンドライトキャッツアイ、クリソベリルキャッツアイ、クリソベリルの4種類があります。
それぞれに魅力と価値が備わったうれしい宝石であり、アレキサンドライト、アレキサンドライトキャッツアイ、クリソベリルキャッツアイとクリソベリルは、それぞれに楽しみ方がまったく違う魅惑的な宝石でもあります。
クリソベリルの王子・アレキサンドライト
アレキサンドライトは、まだ新しい宝石で、1830年にロシアのウラル地方で発見されました。
その日はロシア皇太子(後のアレキサンドル)の12歳の誕生日だったことから、その名にちなんで”アレキサンドライト”と命名されます。
このアレキサンドライトの個性は、何といっても光の種類によって色が変わることで、この宝石を発見したひとは、とても驚いたことでしょう。
太陽(自然光)の下では緑で、白熱灯(人口の光)の下では赤紫を示すこの石は、当時、ロシア軍の軍服の色が赤と緑だったことから、ロシア人にはお守りとして特別の価値があり、後にスリランカやブラジルでも発見されていますが、産出量はそれほでもなく、発見当時から現在に至るまで極めて希少価値の高い宝石です。
※アレキサンドライトは変色性がすべてです。
同じクリソベリル種の緑色でも、白熱灯(人口の光)で変色が一定以下(鑑定期間の基準などにもよります)で弱かったり、色が変わらないものはアレキサンドライトとは呼びませんので注意が必要です。
カラーチェンジ
クリソベリル以外にも変色性を示す宝石があり、その代表的なのがサファイアとガーネットです。
色が変わることを通称”アレキ〜”と呼んでいますが、それは、「アレキサンドライトのように色が変わる〜」という意味ですが、サファイアやガーネットも本来は、カラーチェンジ・サファイア、カラーチェンジガーネットと呼ばなければならないのです。
アレキサンドライト・キャッツアイ
これは、アレキサンドライトとクリソベリル・キャッツアイのいいとこ取りの宝石ですが、本来は同じ種類の宝石ですので、シャトヤンシー効果のあるアレキサンドライトの存在は不思議ではないように思います。
通常のアレキサンドライトやクリソベリルキャッツアイでも高価ですが、双方の個性をあわせ持った宝石は価値がグッと上がります。
価値
アレキサンドライトのなかで、キズのある小粒や、色がくすんだものに、変色効果の薄いものなども市場に流通していますが、それでも、ルビーやサファイアより希少性が高いので価格は低くはないです。
産地
ブラジル、ロシア、スリランカ、タンザニア
クリソベリルの女王・クリソベリル・キャッツアイ
ファセットのない、丸いカボションカットを施すと、シャトヤンシー(キャッツアイ効果)が表れて、見る角度を変えると、その光の線が左右にゆらゆらと動いて、まるで気まぐれな猫の目のように見えることから、このような宝石をキャッツアイと呼んでいます。
キャッツアイのシャトヤンシーは、そのなかに含まれるインクルージョンが繊維状にきれいに並ぶことにより発生し、このシャトヤンシー効果は、トルマリンやガーネットなど約50種類の宝石に表れますが、通常「キャッツアイ」といえば、クリソベリルにシャトヤンシー効果が加わった”クリソベリルキャッツアイ”を指します。
クリソベリル
クリソベリル種のなかでは一番知名度が低いものの、美しい輝きがあり純度が高く、透明で耐久性にも優れた宝石で、色は黄から黄緑、金褐色、緑を帯びた茶、そして緑に至る色で、あまり知られていないですが、とても魅力的な色合いをしています。
価値
〔クリソベリル・キャツアイ〕
クリソベリル・キャツアイは、色やシャトヤンシー(キャッツアイ効果)の質によって価値が決まり、大粒は高価で数も少ないのですが、1カラット以下の小粒は、手に入りやすく価格も手ごろです。
〔クリソベリル〕
クリソベリルは、アレキサンドライトやクリソベリル・キャッツアイほど高価ではないです。大きさや色に輝きで価値が決まります。
産地
〔クリソベリル・キャッツアイ〕
ブラジル、ロシア、スリランカ、タンザニア
[クリソベリル]
ブラジル、マダガスカル、ミャンマー、スリランカ、タンザニア、ジンバブエ