ルネラリックのグラス芸術

ルネ ラリック グラス花瓶の芸術

 

ラリックのグラス花瓶

グラス工芸を芸術の域まで高めたルネ・ラリックは、フランスで生まれて少年時代から才能を見せ始め、20歳のときには美術学校に通いながら宝飾職人として働き始め、ほどなくしてカルティエなどにデザインを提供するフリーデザイナーとして認められることになります。

 

ラリックのグラス花瓶

そして、ラリックが30代になってからはグラスを用いた宝飾ジュエリーに興味を持ち始めて、今日のラリックの代表作品であるグラス工芸美術へと傾倒していきます。

 

ラリックの秀でたところは何といっても、宝石の種類や金銭的な価値を基準にするのではなく、グラスや用いられるすべてのものを全体のデザインの一部として捉えているところです。

 

一般的に高価な宝石ではなく、ラリックにとって美しいものを基準にしていたので、用いる材料は象牙、七宝焼き、ガラス細工などカテゴリーにとらわれずに宝飾品として活用しています。

 

また、時代の流行にも敏感に対応していて、保守的なデザインが流行っていればラリックのオリジナル性を活かしながら作品を創り上げ、アールヌーボー期にはジャポニズムの影響を受けた作品がいくつも見られます。

 

ラリックのグラス花瓶

ラリックのグラス花瓶

ラリックはジャポニズムの影響として、自然の草木や生物を取り上げていて、それは、葛飾北斎に代表される自然が活き活きと描かれ、人々の感情までが映し出されているような絵画はラリックにとっても衝撃だったのでしょう。

 

さらに、ラリックのデザインは分野を問わず広がりをみせていき、インテリアや家具、陶器に食器類などデザインの幅を広げていきました。

 

ラリックのグラス花瓶

しかしながら、流行を造り上げ、一時代を華々しく築き上げたものだけが味わうものがラリックにも訪れます。

 

それは、最初は衝撃的だったラリックの作品とその技法は、すべてのものがそうであるように、人々はどんなに優れたものでも感情は常に変化し、その時は満足しても、時が経てば感動は消えて、また新たな感動を満足させてくれる刺激を求めていくものです。

 

そのことはラリックにも例外なく訪れることになり、「ラリックは素晴らしい技法とデザインだが、実用性があまりない、演劇の舞台や豪華なパーティでなければ持て余してしまうよ」という不条理がラリックにもいわれるようになります。

 

しかしながら、今日のグラス工芸を芸術品まで昇華させたのはルネ・ラリックが第一人者のひとりであることは間違いなく、これからも、ラリックが築き上げたものは未来にかけてさらに高い評価がされていくことでしょう。

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