宝石物語 日常のストーリー


女と男の考え方の違い


「テレビのニュースってあんまりよく分からないわ」


「待って、消さないでよ、僕は分かるから見てるんでしょう」


「そうなの、じゃあどうぞ」


「君は見ないの?社会のいろいろな情報を発信しているのに」


「だって、おもしろくないんだもの、それよりダイヤモンドのほうが見ていて飽きないわぁ」


「ダイヤモンドもいいけど社会が今どういう状況なのか知るのって大事じゃないかな」


「だって、ニュースってあんまり分からないから、面白くないもん」


「そうか、やっぱり、女性より男のほうが物事を深く理解できるみたいだね」


「そうかしら・・」


「そうだよ、このニュースだって貴重な情報だし、男はそれらの出来事を広く分析して理論的に進めることができるんじゃないかな」


「よく分からないわ、意味が」


「そうだろう、分からないって事がそういうことになるんだよ」


「ますます分からない」


潤と美香は夕食を食べながら向かい合っています。


「例えて説明するね、ここに醤油があるね、この醤油は何処でどうやって作られて、どういう方法で運ばれて、どこで売られていたのか、って考えたことあるかい?」


「そんなのあるわけないでしょ!」


「そうだろう、男はそこまで考えるんだよ」


「そんなことより、この醤油が美味しいかどうかが大切なんじゃないの?」


「それも含めて全体を考えることができるんだ、男ってのは」


「何か分かったような、分からないような話だわ」


「要は男と女の洞察力と理解力の違いだと思うんだ」


「男のほうが洞察力があって理解力があるって言うの?」


「そうだよ、洞察力と理解力があるからこそ、たくさんの情報を得て、それらを的確に判断することができるんだ」


「そうなの・・」


「ようやく分かったようだね」


「そうね、それで洞察力と理解力のあるあなたは私を選ぶことになって、私は・・あなたを選んでしまったっていうことなのね」

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